私の次男が生前に入院していた国立療養所に、T君という青年がいました。彼は次男の隣りのベッドでした。
一日中寝たきりの状態で、日中は母親が付き添っていました。T君は体中のすべての筋肉が萎えてしまい、声も出なくなっていました。
聞いたところによると、T君は大学に入るまでは何ともなかったそうです。ある日突然、体に力が入らなくなり倒れたのです。病名は進行性の筋ジストロフィーだと聞きました。大学入学まで元気でいた人が急に病に伏したのです。
青春真っただ中、どんなに本人は辛い気持ちだろうと思っていましたが、不思議と悲痛なエネルギーはT君からは感じられませんでした。
ある日、車椅子に乗っているYさんという男性が病棟内の人達に何か印刷物を配っていました。私の元にも届きました。「夢新聞」という大きな文字が目に入りました。読んでみると、そこには病棟のみんなを癒し励ますメッセージがたくさん書いてありました。
次男とT君のいる病棟は、療養所の中でも一番重度の人達が入っていました。ひとりで体を動かせる人は殆どいません。昼間は肉親などが付き添っていますので「夢新聞」は看護をしている肉親達が受け取り読んでいました。
よくみると、発行人の所にYさんとならんでT君の名前が書いてあったのです。この新聞は二人の合作だったのです。主にT君が書いてYさんが編集していました。
確かこの様な事が書いてありました。「僕はある日突然病気になりました。最初は手足がだんだん動かなくなったのですが、今は体が全部動きません。でも僕には夢があります。夢のことを考えると、とても幸せです。みんな夢を持とうね!お母さんへ。毎日看病してくれてありがとう。とても感謝しています。」
そこには、病気に苦しむどころか、みんなを励まし勇気づけているT君の姿がありました。私は感動してT君のお母さんに「素晴らしい息子さんですね」と 声をかけました。
T君のお母さんは「入院した時からみんなに新聞を配るんだと、パソコンを持ち込んで打っていました。そのうち手が動かなくなったので、声にだしてもらい私が文章を打っています。でも今はその声も出なくなったので、私がキーを指差し、それにうなずいてもらって確認しています。」と説明されました。
大変時間がかかっていた様です。でもT君の熱意はかわらなかったのです。私は頭が下がる思いで、涙が止まりませんでした。
心の強さを教えてくれたT君に感謝しています。今でも時々T君の事を思い出します。T君のおかげで、どんな人に会っても、表面に出ているその人の弱さよりも、奥深く内在しているその人の強さを感じられる様になりました。
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T君のような方は、そういうことを
身をもって伝えるために使わされた
天使なのかもしれませんね。
素晴らしいメッセージをありがとうございます☆
恵まれてるというか当たり前であることのありがたさ
すごさを忘れている自分がいます。
こういう話を聞くとあらためて自分で動けることの
ありがたさを思い知らされます。誠、人間の精神の多様さには驚きですが、ほんとう強いとはこういう人なのでしょうね。貧しくても明るく生きる人、金持ちでも生き甲斐が無く病む人、精神とは複雑怪奇です。
自分は一応五体満足なのだからしっかりせねばと
思いますが3日後には又怠惰に戻ってるのかな。。。
これもまた複雑怪奇なり・・・
読んでいくうちに涙があふれてきました。
T君は、とても綺麗な輝いた心を持った、魂の清らかな方なのでしょうね。。。
この地球は、魂が高い人も低い人も一緒に生活してる世界だと聞きます。
私もここでの生活が終わりあの世に行ったとき少しでも成長したねと褒めていただけるようになりたいです・・。
私 夢あるなんて言えるかしら??
決してムリをせず強い姿に感動しました!
涙が止まりません
私も、T君のように生きて行きたい!
強くそう思いました
普通の生活に転がっている
たくさんの恵みに感謝して☆
いつも、本当にありがとうございます
T君の強さもそうですが、ジュネさんの「T君のおかげで、どんな人に会っても、表面に出ているその人の弱さよりも、奥深く内在しているその人の強さを感じられる様になりました。」という一文に。
ジュネさんの解読で、どんなに息子の潜在能力を誉められても、色んな方に「とても頭のいい子」「かしこい子」と言われても、今現実に話すことができない息子を見ていると、どうしても表面に現れたことしか信じられない自分がいました。
これは息子の問題じゃなく、自分の弱さの問題で、自分がありのままの自分に自信がないのが根本の問題なのだと、そう気づいてもぐるぐると頭で考えるだけで、どうしたらいいのかわからない自分がいました。
強くなりたい、でもどうすればいいのかわからない。そんな日々でした。
ジュネさんの最後の文章は、私に希望をくれた気がします。
ジュネさんとT君に深く感謝します。
自分の病気を恨むこともなく、自分の境遇を悲嘆することもなく、体が動かなくなっても夢を持ち続けるT君。病気に苦しむ人たちを励まし、看護してくれるお母さんへの感謝を忘れないT君。どうしたらそのような崇高な心をもてるのでしょうか…。
涙がとまりません。
心のあり方を教えられたように思います。本当にありがとうございました。
こんなにも心の強い人がいるのですね。
杏樹の入院中同じ病室に、症状の重いお子さんを看病するお母さん方がいらっしゃいました。今思えば、努めて前向きにがんばっていらっしゃいました。
私もすこしでも近づけるようになりたいです。
こんにちは。私もT君は天使だと思いました。看護士さん達もみなさん感心していました。
こんにちは。T君は真から素直な人で、好きな音楽を聞くと体を一生懸命動かして喜ぶのです。その姿にまた感動しました。
こんにちは。いつの時もあたりまえと思う事に感謝と喜びを持ち続けて生活したいですね。
こんにちは。T君の体はやせていって痛々しかったのですが、とてもきれいな澄んだ目でした。魂の清らかさが現われていました。
こんにちは。その頃、私も含めてまわりの人は、どれだけT君に励まされたかわかりません。
こんにちは。本当に毎日感謝ですね。どんな時も今を受けいれ、生きる姿勢をT君から学びました。
こんにちは。ぐるぐるさんの素晴らしい息子さんの優しさと強さをたくさん感じてくださいね。希望をもっていただき心から嬉しく思います。
こんにちは。一番病状の重いT君でしたが、T君の存在は、療養所のみんなにとってひとすじの光でした。誰もが心の中でT君の「夢新聞」を楽しみにしていました。そのみんなの気持がT君に伝わっていた様です。
こんにちは。私達は人生でいろんな事を学びます。そして少しずつ強くなっているのでしょうね。みんなと愛や絆でつながっている事を学んでいるのだと思います。
こんにちは。実は別のテーマで記事を書いていたのです。ところが途中でいきなりT君の記憶が頭の中に鮮明に蘇ったのです。それで今回T君の記事を書いたのです。
素敵な感覚^^
私もその感覚を感じ取れるようになりたいです。
こんにちは。T君と出会ったのも宇宙の計らいだったと思います。感謝しています。
目に見える形で世に貢献している人とか成功している人とかもすごいなって思いますが、何かハンデがある状況でもめげない人もすごいと思います。心打たれました。なかなか普通の人はできないのでは?
ふと、若いのに癌になってしまった子と目が合って睨まれたのを思い出しました。状況をうらんでいる目でしたが、強くて印象的な目でした。
こんにちは。T君の様な人は大変な情況になった時に、魂レベルの強さが表れるのでしょうね。それは常日頃のその人の心のありかた生き方ですね。
間違って2006.10.13《潜在意識と人生の時間》にコメント入ってしまいました。私のpcはメールを送信するボタンがみつかりません???。
先日、業者さんに来て貰って、いろいろ見てもらったのですが、後で気がつくと画面が新しく変わっていて、送信ボタンがどこにも見当たらないのです(汗)。後日来て貰って教わります。こちらからは送れそうですので、間違って過去の書き込みに入ってしまったことをお知らせしたくて(๑→‿ฺ←๑)
こんにちは。コメントの件了解いたしました。どうしても解読のお申し込みができない時は、
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